公式サイトに、宮廷絵巻、英国版『大奥』とあります。
300年前の実在の人物。
江戸城の大奥は絢爛豪華、平和な時代。

この映画の背景はフランスとの戦争で、政治にまつわる思惑。
全体に暗く感じます。


私の興味は、実際に撮影されたハットフィールドハウス。
そこに組まれた映画のセット。

いくつもの映画で使用されています。

窓のない回廊は昼間もキャンドルを持たないと暗い。
魑魅魍魎としたものがありそう。

窓側の光を取り入れるため、カーテンスタイルも全開です。
窓上部のスワッグは温まった空気が上部で冷えないように防寒の意味があったのかも、と想像しています。

ジャコビアン様式のインテリアは威厳を必要とした時代を感じます。

額やタペストリーで壁を覆い、肖像画もたくさん。

ダンスのシーンの床は石のブラック&ホワイトの市松貼りです。

だまし絵の室内扉も廊下側は木の素地のままです。

屋敷の敷地の外は 馬車が走ると泥はねするような状態。
別世界です。

女王の許しを請うために手紙を書くシーン、
ゴシックのライテイングデスクです。
ドレスを着ているので大きなデスクに向かっても女性が見劣りしません。
男性も宮殿内はカツラを被っているので、大ぶりの家具でも見劣りしないのでしょう。

空間の広さと威厳と それに見合う姿。

ゴシックタイプの大きな家具の意味が理解できます。

冒頭のシーンで、屋敷の調理場で働く女性たちの衣装は
フェルメールが描いた『牛乳を注ぐ女性』の家政婦さんを思い出します。
そういえば、フェルメールの絵にも床の市松柄がありました。

時代は近いので、通じるものがあります。

もし、この映画を見る機会がありましたら、
インテリア目線で見て戴くと 人の心の残酷さも和らぐかも・・・